同僚へのパワハラが止まらない従業員の解雇(あっせん事案)

【事案の概要】

派遣会社Yの従業員Xは同僚の従業員Aと共にB株式会社に派遣されていた。当初、XはAと非常に友好的でお互いに切磋琢磨する関係であった。ところが、ある時からなんらかの意思疎通のすれ違いで、Xは突如Aに対して暴言を吐き辛辣な態度をとるようになった。一時的なことと思い我慢していたAだが、日に日にエスカレートしていく暴言に耐えられず、Yの役員Y-1に相談するに至った。

Y-1はまず、Xに聞き取りを行ったところ「暴言ではなく、仕事上の注意を行ったまでです。」とのXの回答を得た。Y-1はAに対して激しい言葉遣いをしたということをXに確認したうえで「内容は仕事のことかもしれないが、そこまでの激しい言葉遣いはやはり問題だ。協調性をもって社員一丸となって力を発揮してほしいので、そのような態様での発言は今後しないようにしてください」と注意を促した。

しかし、その後もXの態度は改まらないどころかますますエスカレートしていき、その都度Y-1はAの相談に乗り、対応をアドバイスし、Xにはそのような行動を改めるようにと注意を繰り返し、ついには反省を促すために短い期間での出勤停止を命じた。さすがに、これにはXもこたえたようで、復帰後も以前のような暴言を吐かなくなった。

しかし、数カ月たつと、また、元の状態へと戻り、Aが退職を考えるまでの事態に至った。ここにきて、Y-1はこれ以上、Xを指導しても効果が無いと確信し代表者であるY-2に相談したうえで、Xに懲戒解雇を通告した。その後、大阪労働局より「懲戒解雇は無効である」旨のあっせが、Xにより申し立てられているとの通知が届く。

 

【当事務所の関与】

あっせんにおける補佐人

 

【事案の顛末】

Xが申し立てる事実関係とY主張の事実関係の重要な部分について主張が対立しており、且つ、Xが求める解決金の金額と会社が妥協できる金額があまりにも差があったため、あっせんでの和解は不成立となる。

その後、双方の和解金額にあまりにも差があるため、Yは示談をしてもまとまらないだろうと考え、しばらく放置することとした。すると今度は大阪地方裁判所から労働審判の呼び出し状が届く。

原則、社会保険労務士は労働審判には入っていけないので、すぐに対応して頂ける弁護士を紹介することになる。会社側の答弁書については当事務所があっせんのときに作成したものがそのまま使えたので、Yが労働審判用に修正したうえで弁護士に送付し、弁護士からのヒアリングを経て補強したうえで、裁判所への提出となった。労働審判が始まるまでにXからYへの挑発行為があったりもしたが、Yは動じず淡々と期日を迎え、結果、こちらの主張が最大限採用され、Yの満足いける和解となった。

 

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